2018/03/26
先日、行きつけのカフェで勧められた1冊の本。
オーナーがLAの古本屋で買ってきたもの。
アメリカの文化を古代史から絵や写真で紹介している、
写真集のような楽しい本です。
その本の最初の方でみつけたのがネイティブアメリカンが
つくった古代の集合住宅!
これはコラムに取り上げるべき話題、
と。。さっそく調べてみました。
ネイティブアメリカンにも様々な部族があり、言葉があり、
古代文明も点在、住まいの形式も様々な様式があったようです。
そのなかで今回取り上げるのはタオス・プエブロ、
プエブロ族が1000年以上前に建設した古代の集落。
1992年に世界遺産登録されました。
photo by Gruenemann
古代の住まいはその国の文明の進化の軌跡を表す史料ですが、
タオス・プエブロは1000年以上の年月を経て、今もなお、
人々の生活が継続している集合住宅です。
タオスは地名、
プエブロ(Pueblo)は人々を意味するpopulusに由来し「町」「集落」という意味。
スペイン人によって名付けられました。
私の驚きポイントは。。。
1000年以上のまえに、いまでいうマンションのような
複数階の建物ができていた!そして現存する!ということ。
建築資材は、土、わら、水でつくられたアドビといわれる日干しのレンガ。
乾燥と猛暑、極寒の冬をこえなくてはいけない、
厳しい自然環境のアメリカ大陸内陸部。
熱を吸収しゆっくりと放出するレンガ造りの強い家が住まいが
人々を1000年もの間守り続けています。
寒暖の差と湿気、四季がある日本の風土では、
変化に対応する木造建築が長く愛用されてきました。
住まいには快適さを求めた先人の智慧、
試行錯誤の歴史が刻まれていることに、改めて気づかされました。
自然に寄り添って、敬意をもって、住まわせてもらう。
歴史を刻み、技術革新を遂げたいまだからこそ、大切な意識かもしれません。
スタッフT
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